paionia「魂とヘルシー」特設ページ

20代とは、 30代とは

​――「魂とヘルシー」事前企画 ​――

paionia×有馬和樹(おとぎ話)

Photographs by KENTARO HATTORI

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俺も何度も自分の

殻を破ってるから。

有馬:俺は先輩が好きでさ。自分より長く生きてきた人の話を聴きたいから、とにかく飛び込んでいくようになった。

 

高橋:俺は後輩としかあんまり絡めなくて、それは小学生の頃からそうで(笑)先輩とは全然絡めなくて。

 

有馬:小さい頃からそうなんだ。なんで?

 

高橋:なんでだろう…。

 

有馬:俺も先輩と話すの嫌だった、絶対ダメ出しされると思ったから。でもこの3年ぐらいで、自ら飛び込むようにした。スイッチを入れて。「どうっすか?俺最悪っすか?」って感じでいきなり絡んで。やっぱり自分の好きな人っているじゃん?この人の事を俺は好きだから、この人にも好きって思ってもらいたいから。

「時間がたくさん出来た時に、ジブリ映画と海外ドラマを全部観たんだよ」って話を聞いて、俺も同じ状況になった時に同じものを全部観て、逐一連絡したり感想を言いに行ったりしてた。そういう事が重なって、今の自分の表現に繋がるわけじゃん。怒られても嫌われてもいいから、とにかくそういう風にしようって思うようになった。でも逆に言えば、今の後輩の子たちは顔色をうかがったりする人が多いかな。 

ニシムラ:空気を読むというかね。

 

高橋:結構、俺そういう風に見えてるかな(笑)

 

有馬:けどpaioniaとかより下の世代の人らは、全然そういう感じがないんだよね。面白い人ばっかり出てきてて、すごい貪欲だよ。「有馬さんが好きな日本の音楽って何ですか?」とか「有馬さんが影響を受けたルー・リードのアルバムはどれですか?」って訊いてきたりする。俺も先輩にそういう話を聞いてきたから、そういう人が下の世代に出てきて嬉しいんだよね。

 

高橋6年前に企画に出てもらった時は、俺らは固くて喋れないし、でも「それでいい」っていう変な気持ちもありましたね…

 

有馬:「こいつらとつるんだら面白いかもしれないな」って思って対バンするわけだから。そこは正直言うと、返して欲しいっていうか、もっと一緒に面白がろうよとは思うよね。俺らの先輩のバンドとかは、今大体40歳とかだから。おとぎ話は未だにめちゃくちゃ楽しむね。俺たちが先輩と対バンするときはガンガン出す!超盛り上げる、本気で。打ち上げもそうなんだけど、ライブハウス着いてからずっと頑張るよね、そこは。

 

高橋:ライブ以外のところでもってことですよね。

 

有馬:うん。後輩のバンドとかも、対バンしてくれるってなったらやっぱり盛り上げようとするんだけど、下の子は謙遜するんだよなあ。そんな謙遜されても困る!っていう感じなんだけど。

 

高橋:僕らのちょっと上のニシムラさんって、どうですか?

ニシムラ:この前年下の子たちの企画に呼んでもらって、すごい嬉しくなっちゃってお酒飲みすぎて(笑)帰り道あんま覚えてないんだけど、もうライブとかも一番前で観ちゃったりして。

 

有馬:それすごくいいじゃん。俺らが成功してるとか、paioniaより上とか、そういうの全然なくて。でも、俺もやっとけば良かったって思う事はあるのよ、その歳の時に。paionia29歳で作ったようなアルバムを、自分が29歳の時にもし出せてて、そこで行動してればもうちょっと楽しい人生になっただろうなってのはある。上の世代と対バンする時に、経験があるとかどっちが上だとかであっちは来ないから。音楽を交わしてる時点で、かけがえのない友達だと思って、肩組んで接してくれた方が嬉しいんだよなあ、先輩としては。

 

高橋:ここでやっぱり小さい頃からの先輩苦手意識が…(苦笑)

 

有馬:そこは俺も何度も自分の殻を破ってるから。何度も自分のせいにして、とにかくスイッチ押すんだよ。全裸になるとか(笑)風間くんとかもよくやってるよ、全裸(笑)

 

高橋:脱いでましたね(笑)

 

有馬:とりあえず先に脱いじゃって、みんなのハードルを下げるとかさ。そういうやり方の先輩たちを見て、楽しんできたからこそやれる部分もあるんだけど。あと、俺らが出始めた時のライブハウスって怖かったから。

  

菅野:観に来る人がですか?

  

有馬:いやもう全員怖い(笑)雰囲気も怖い。

 

ニシムラ:それこそU.F.O. CLUBとかめちゃくちゃ怖かったですよね。

 

有馬U.F.O.は最初出た時めちゃくちゃ怖かったよねえ、居場所がなかった。

 

高橋:どう怖いんですか!?

 

有馬:実際喧嘩とかもあったよ。
 

高橋:ええ!?

 

有馬:血が出ても別に自己責任だったし(笑)

でもそういう雰囲気の名残があったから良かった部分もある。全然動じないというか。

音楽をやってる

人たちって答えが

ないからやっぱり

​曖昧じゃん。

高橋:そういう話だと、僕らはそもそもライブハウスに馴染みが無かったんです、この20代。最近まで、あんまりライブハウスにも行かなかったんですよね。

 

有馬:震災の時にライブしていて自覚が出るみたいな話とも関係あるんだけどさ。paioniaのライブを観て音楽作り出す人とかいるから、絶対。そういう音楽なんだよ、paioniaは。等身大で、「俺もギター持って歌っていいのかな?」って曲が多いんだよ。

 

高橋:(笑)

 

有馬:最初エレカシ観た時にもそう思ったんだけど。続ければ続けるほど、2人の事を尊敬してくれる人が出て来るから、そいつらが出て来た時に格好つけて欲しいなあやっぱり。自分の曲を聴いてくれてありがとう、嬉しいとかじゃなくて、誰だよ!って言っちゃうとかさ。

 

高橋:いやあ、なるほどなあ。でもそれがなあ…(笑)

 

有馬:俺そういうスイッチはやっぱり入れてるなあ。デモテープ渡してくれる子らには、「君、誰だよ!?」って言うもん。

 

高橋:本当ですか!?

 

有馬:ツイッターで「有馬さん超優しかった」って書かれるより「めっちゃ喋りづらかった」とか「最悪だよあいつ」とか書かれた方が良いし。

 

一同:(笑)

 

有馬:でもそう思えるようになったのも、30代になってからだよ。

 

高橋:今は思えないなあ(笑)

 

有馬:思えないのもわかるんだよ。戦い方…戦い方っていうか生き方なんだけど、音楽やってる人たちって答えがないからやっぱり曖昧じゃん。プロレス好きだからそう思うのかなって部分もあるけどね。裸一貫で、誰よりも自分が目立たないとお金が稼げないって世界だからさ。

 

高橋:音楽よりはわかりやすいですよね。

 

有馬:わかりやすいし、シビア。

 

高橋:自分が憧れる音楽やってる人たちって、自分にとって完全に片思いだとずっと思い込んでるんです、未だに。だからこういう感じになっちゃうんだと思うんですけど。

 

有馬:これから10年間で、5枚のアルバム作るとしてずっと同じ気持ちで、同じ事を歌ってる未来って想像できる?

 

高橋:なるほど…考えた事なかったですね。

  

有馬:この前LOSTAGEの五味アニキと話してて、アニキ誕生日で40歳になったんだけど、どうですか40歳って訊いたら「死に近づいたからなあ、これから出すアルバムはやりたい事やりてえな」「同じようなアルバム出しても意味ないしなあ」みたいな話してたのよ。すごい良い話だよね。だから、これから先自分はどんな物を出していけるのかなって考えるのも楽しいじゃん。

  

高橋:そうですね…単純に30代の自分に期待したいところではありますね。

 

有馬:ただ、絶対自分が入れないといけないスイッチってあるんだよ。

 

高橋:ああ…自然にはやっぱり何も起こらないですか。

 

有馬:例えば同棲をしていた相手と終わった瞬間に入れなきゃいけないスイッチってのもあるじゃん。あと牛尾がいなくなって帰ってきた時も、今まで俺がやって来た事は全部間違ってたと謝って、戻ってきてもらってるから。

 

高橋:そうだったんですか…。

押さなきゃいけない

スイッチは、

めちゃくちゃ

押したほうがいいよ。

有馬:やんなきゃいけないときにやるっていうのは、やっぱり大事なんだよ。やらないでも生きていける世の中だから。まあ、やらなくても良いんだけどね。最近の話だと、今まで自分は上手くないからってみんなに合わせてもらってた風間くんが、自分がこのままじゃおとぎ話がこれ以上良くなんないと思って、初めてスイッチを入れたと思うんだよ。でもそのスイッチ入れるのって簡単なんだよ実は。本気出すだけだから。守りに入るのは楽だから押さないんだけど。でも同じじゃないことをやって来たから、今のおとぎ話があるんだよ。

 

高橋:そうですよね。

 

有馬:俺は単純に、行くしかないってときに押せたんだよね。それが正しいかどうかは人によるから。俺にとっては正しかっただけ。音楽やっててさ、好きな先輩のバンドがいるわけでしょ?

 

高橋:はい。

 

有馬:だからそういう人と話をする時に押さなきゃいけないスイッチは、めちゃくちゃ押した方がいいよ。

 

高橋:そうですよね…この30歳に差し掛かる時に、ほんのちょっとずつ意識的には…。今まさにこう有馬さんと話していることもそうですし。

 

有馬:ちょっと頑張ってんだよね(笑)俺もくすぶってたから。だからこう優しく話せるんだよ。思うけど、面白い音楽やってる先輩は全員天然で、怖い(笑)トモフ(TOMOVSKY)さんやピーズのハルさん、曽我部さんとかと話す時に毎回スイッチ入れるから。

 

ニシムラ:ギアトップまで?

 

有馬:そうトップまで(笑)ギア、ガツンと入れて。

曽我部さん見つけたら、曽我部さん!!って声裏返るくらいで。最近何聴いてます?って。逆に、「有馬なに聴いてんの?」って訊かれた時にちゃんと答えられる準備もしていく。それで楽しく話したいじゃん。先輩がいて、話さないって勿体無いじゃん。これは本当に大きな後悔なんだけど、人って死んじゃうんだよ。遠藤賢司さんと2回対バンしてるんだけど、あまりに好きすぎて喋れなかった。

 

高橋:ああ…その時はスイッチ入れられなかったんですね。

 

有馬:入れられなかったね。逆にエンケンさんから話しかけてもらって、「バンド名も良いし曲も信念があって良い」って言ってくれてたのに、もう言葉が出なくて。

高橋:うわあ、そうですか。

 

有馬:もうね、「エンケンさんの曲も良い曲ですね」くらい言えればよかった。そうしたら多分笑ってくれたと思うんだよね。

 

高橋:なるほど…

 

有馬:だって勿体無いもん人生。あともうちょっとで死ぬんだなと、そんな感じだよ本当。だけどやっぱり160歳くらいまで生きたいけどね、せっかくなら(笑)

 

一同:(笑)

 

ニシムラ:わかりますよ、僕200歳まで生きたいですもん。

有馬:うるさいよお前は!!

 

ニシムラ:えー!!

 

有馬ニシムラ、がめついからなあ。

 

西村:僕はもう200歳までって決めちゃってるところあるんで。

高橋ニシムラさんもやっぱりガンガン絡みにいけますよね。

 

有馬:いけるいけるニシムラは。もう、うざいくらい(笑)

高橋:先輩後輩どっちにもいけますよね。

 

西村:後輩には疎んじられてると思う(笑)

 

有馬:もうね、超自分勝手になった方がいいよ。30歳になって殴られても、自分で何とかするしかないから。

 

高橋:(笑)

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